大評判の映画「ボヘミアン・ラプソディ」天才が手にした禁断の果実とは

この映画ではフレディマーキュリーが禁断の果実を手にしたことによって心身ともに潰れていきます。それでも仲間の助けなどによって踏ん張って生き抜いていく男の生き様を見せてくれるのが、この映画の大きな見所でしょう。

 

禁断の果実とは旧約聖書に登場します。この果実をアダムとイブが食べてしまったことによって、楽園から二人は追放されてしまいました。つまり、禁断の果実とは「自己を破滅に追いやる時限爆弾」。この映画でいうバイセクシュアルのことです。

 

ボヘミアン・ラプソディ」を観て気付いたこと

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 僕が思っているゲイ(フレディの場合はバイセクシュアル)におけるポップアイコンはフレディマーキュリーです。鍛えられた体にもじゃもじゃの胸毛、短髪オールバックに口ひげ、白のタンクトップにピチピチのブルージーンズ、アディダスのスニーカー。そして、あの怪しい腰つき。(笑)

 

「そこまで男を押し出す必要はある?」と誰もが違和感を感じていたと思います。しかし、それでも自分の秘密を皆に理解して欲しかったフレディの胸の内が、この映画を見た後では痛いほど分かります。

 

フレディ自身色々な秘密(コンプレックス)を抱えて生きていた人物です。インドからの移民、出っ歯、バイセクシュアル、そんな秘密を芸術に昇華させることができたのが彼のすごいところでしょう。

 

僕自身の話になりますが、僕も高校生の頃ミュージシャンになりたくて親に打ち明けたことがあります。まあよくある話なのですが両親は真顔で「アホかお前、大企業や公務員を目指せ」それだけでした。(笑)

 

それからというもの、僕のミュージシャンという夢は秘密になってしまいました。友達や親にもそのことは一切話さないような人間になっていったのです。

 

そのころの僕はその秘密を誰かに打ち明けたいと思っていました。しかし、それを相手に知らせると馬鹿にされたり嘲笑されるのが目に見えて誰にも打ち明けることができませんでした。

 

しかし、フレディマーキュリーという男はとても信念強い男です。何万人もの大観衆の目の前でバイセクシャル全開のパフォーマンスを行うのです。全力でおかしな振り付けでおかしなファッションでおかしな歌詞を歌う姿は、まったくおかしくないのです。むしろ彼のあるがままを観た観客はフレディが神々しく観えてしまうのです。

 

 イギリスのミュージシャンにはゲイが多い

 

イギリスにはゲイのミュージシャンが多いというより、イギリスという国は同性愛者に寛容なのでしょう。セクシャルの問題を抱えた人間の出生はある特定の地理関係に影響を受ける、という話は聞いたことはないのでイギリスという国が同性愛に対して寛容なのだと思います。

 

先にあげたQueenのフレディマーキュリー(両性愛)、ジョージマイケル、ボーイジョージ、エルトンジョン、新規新鋭僕のイチオシのサムスミス、など世界的な有名なゲイ(バイセクシュアル)ミュージシャンはイギリスに多いのです。

 

とはいうもののイギリスでも1967年まではゲイカップルの性行為は犯罪に当たりました。なんでイギリスでは同性愛に寛容になったのだろうか?と考えたところ、やはり同性愛の有名人が処罰される(オスカーワイルドやアランチューニングなどなど)事件がたびたびあり国民が同情しだしたのではないでしょうか。(すいません。あまり腑に落ちない結論で)

 

さいごに

 

フレディだけでなく誰もが自分だけの秘密を背負って生きています。それと同時にその秘密を誰かと分かち合うことによって重荷を減らし、相手との絆を深めたいと思っているのです。

 

まさしくそれをライブでやってのけたのがフレディマーキュリーです。彼の命をすり減らし作り上げた音楽を大きなスクリーンと豪華な音響設備で観るのは最高に楽しかったです。ぜひ、映画館で「ボヘミアン・ラプソディ」を観てきてください。そして、よければ感想を送ってください。